21世紀のカーター・ファミリー



CDの帯には「若き兄弟バンド」とある。
しかし、ジャケットの写真には、女性二人と男性一人が写っている。
バンド名も、キティー・デイジー・アンド・ルイスだ。女性名が2つ入っている。
発音するとすべて「きょうだい」だが、漢字で書くと、兄弟、兄妹、姉弟、姉妹の組み合わせがある。これが3人以上だと、とても漢字では書ききれない。
というわけで、一般に「兄弟」ですべての組み合わせを代表しているわけだが、はやりちょっと引っかかる。

フランス語でも、確か男女が混じっているときはils(彼ら)で、女性だけのときはelles(彼女たち)だったように記憶している。
が、漢字だと、兄弟姉妹がはっきり分かるから、帯の「兄弟バンド」という文句を見たとき、一瞬、あれ? と思った。

で、この若き、イギリスのきょうだいバンドに興味を持った。
ぼくは気に入りましたね、KD&L(キティー・デイジー・アンド・ルイス)。
次女のキティー18歳、長女のデイジー23歳、長男のルイスが21歳だ。
が、ブルース、ヒルビリー、ロカビリー、ハワイアン、スカなど、やっている音楽は渋い。
それも40年から50年代の音楽の影が色濃く出ている。
この若さでこれだけ古いものを取り入れて、自家薬籠中のものにしているのには舌を巻く。
やっている音楽は古いが、新しい感覚でやっている。
そこがいい。
伝統的であることは前衛的である、という言葉を思い出す。

しかも、3人ともマルチプレーヤー。
曲によって、ギター、ピアノ、ドラムス、バンジョーなど様々な楽器を演奏する。
父親のグリーム・ダラムは、レコーディングエンジニアとしてかなり有名らしい。ボブ・マーリー、グレース・ジョーンズ、キッド・クレオール、U2などを手がけている。
このお父さんがKD&Lのステージでは、アコースティック・ギターやマンドリンを弾く。
母親のイングリット・ウェイスは、イギリスのパンク/ニューウェイブ・バンド、ザ・レインコーツのセカンドアルバムに参加していたことがあるという。(まあ、この辺、ぼくもよく知りませんが、ライナーノートにはそう書いてある。)
KD&Lのステージでは、ウッドベース担当。

ライナーノートで、川勝正幸が書いている「パンク/ニューウェイブ・ムーヴメントを経た、21世紀のイギリス版カーター・ファミリー」という形容が、言いえて妙。
まあ何曲か聞いてみてください。

Baby don’t you know

Don’t make a fool out of me  ←これ、ぼくのイチオシ!
 
Paan man boogie

Messing with my life  
 
What quid? 
 
You’ll soon be here

2011/08/21 18:50 | 音楽COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

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