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キース・ムーン 2



James Woodの記事の続き。

ウッドはキースのドラミングの特徴についても詳しく書いている。
ツインバスの踏み方、シンバルの多用、3連符のたたき方、フラム打ち、ダブルロールなど、ウッドは自身ドラムをたたいていただけあって、具体的にテクニックを分析している。
が、煩雑になるのでこの辺は省略しよう。

ここでは、ウッドが書いている、ぼくが面白いと思ったゴシップを2つ紹介する。
1つ目はレッド・ツェッペリンというバンド名の由来。
これはけっこう有名な話だ。

ジミー・ペイジが「マッド・ドック」というバンドを結成しようとしたとき、キース・ムーンとジョン・エイントウッィスルをメンバーに誘ったという。結局、2人はザ・フーにいき、レッド・ツェッペリンには,ジョン・ボーナムとジョン・ポール・ジョーンズが加入することになる。
ウッドの言うように、ボーナムがWon’t get fooled againでドラムをたたいていたら、前へ出ようとする強力な推進力や、過剰なほどのワイルドさは失われていただろう。逆に、キースがGood Times Bad Timesを演奏していたら、タイトで安定したリズムがたちまちのうちに雲散霧消していたことだろう。
ちなみに、2011年の『ローリング・ストーン』誌のベストドラマー投票では、キースは第2位である。1位はジョン・ボ-ナム。2人ともぼくの好きなドラマーだ。もっとも、ぼくの中では、キースが1位、ボーナムが2位だが。2人とも、もうこの世にいない。
70年代がだんだん遠くなるね。

レッド・ツェッペリン(以前書いたように、英語では「レッド・ゼッペリン」と発音する)の名付け親は、キースだと言われている。これはけっこうよく知られている話。
よく知られているので、ウッドは書いていないが、英語版のウィキペディア(キースの項は13ページもある!)によると、ジミー・ペイジたちとバンドを組むという話がだめになったとき、キースが言った言葉、「すごくいい話が鉛の飛行船(Lead Zeppelin)のように落っこちてしまった」に由来している。「鉛の飛行船(Lead Zeppelin)」というフレーズは、当時キースの口癖だったらしい。そう言えば、キースは、go down like lead Zeppelinというフレーズを、演奏が上手くいかなかったときなどに使っていたと、どこかで読んだような気がする。
で、この言葉を聞き覚えていたジミー・ぺイジがグループ名に拝借したというわけだ。
ただし、ツェッペリンのマネージャーだったピーター・グラントが、リード・ツェッペリンと読まれるのを嫌って、綴りをLedに変えたという。
leadは「導く」という意味ではリードと読み、鉛という意味ではレッドと読むのだが、グループ名だけで、前後の文脈がないと、リードと読み誤られる可能性が高い。いや、ほとんどリードと読まれてしまうだろう。さすが、「ツェッペリンを導いた男」(The Man Who Led Zeppelin)だ。目算を誤らなかった。
The Man Who Led Zepplinは、レッド・ツェッペリンを作った男、ピーター・グラントの伝記のタイトル。led(レッド)はlead(リード)の過去形。このまま訳すと、「ツェッペリンを導いた男」となる。一目瞭然だが、Led Zeppelinという言葉がかけてある。

むかしはウィキなんかなかったから、Led Zeppelinはどういう意味か分からなくて、いろいろ考えた。
ぼくはledをleadの過去分詞を考えて、「曳航されている」飛行船と考えていた。むかし船を上流に運ぶとき馬で引いたように、空に浮かんでいる飛行船にロープをつけて、車か何かで引っ張っているところを思い浮かべていたのだ。ファーストアルバムのジャケットでは飛行船が空に浮いているしね。
(最初にレッド・ツェッペリンという言葉を聞いたときは、「鉛の飛行船」だと思ったのだが、それだとどんな意味か分からなかった。また、よく見るとledなので、綴りに惑わされたところもある。結局最初の印象が正しかったことになる。)

長くなったので、2つ目のゴシップは手短に書く。
ピート・タウンゼントはイーリング・アート・カレッジに通っていたが、同窓生にフレディー・マーキュリーロン・ウッドがいる。
イギリスのロックミューシャンや現代の作家の中には、アートスクール出身者が目立つ……ような気がする。このへんについては、いつか機会があれば書く。

次回はキースの奇行について。

2012/08/28 18:06 | 音楽COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

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