フェリーニ



森鴎外の作品を新潮文庫で買おうと思って書店に行ったら、この本が目についたので一緒に買ってきた。壇ふみが映画に関するエッセイや小説を集めた本。かなり広い範囲から集めている。
ぱらぱらめくっていたら、塩野七生が「嘘と真実」というエッセイで、イタリアの映画監督フェデリコ・フェリーニについて書いていたので、ここから読み始めた。
さすが塩野さん、フェリーニの本質をぐいっと掴み出して見せてくれる。
いわく、
フェリーニの作品は嘘ばかりだ。その嘘が集まると真実になる。あれがホントだと思ったら間違う。あそこからにじみ出すことがホントなのだ。
塩野はフェリーニの想像力のすごさを指摘して、嘘をつらねながらも、真実が胸にずしんとひびいてくるような作品を作れる人は、数えるほどしかいない、という。
同感だ。
塩野はまた、フェリーニを理解するためには彼の作品を見るしかないともいう。
これも同感だ。

かなり昔だが、壇ふみの書くものが好きで、一時期、単行本はもちろん、雑誌に連載しているエッセイまで、毎号週刊誌を買って読んでいた。当時も、なかなか面白い文章を書いていたが、書き方が少し素人っぽかった。
久しぶりに、壇ふみが書いた「編者解説」を読んだら、以前のような素人っぽさがなくなり、見事なエッセイになっていた。
とくに、父親の壇一雄に、映画に出演するよう促される場面は、ほろりとさせられる。

2014/08/21 21:40 | 映画COMMENT(0)  TOP

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