久しぶり聴くフィービ・スノウ



カズオ・イシグロのNever Let Me Go(私を離さないで)を読んでいると、少し前に書いた。それで思い出したのが、フィービ・スノウのNever Letting Goという歌だ。で、フィービのベスト盤があったのを思い出して、CDケースから引っ張り出してきた。
ベスト盤なのでヒットした曲が入っている。「ポエトリー・マン」や「ハーポのブルース」などの自作曲のほかに、カバーもけっこう収録されているのが意外だった。
ぼくにとって、フィービ・スノウの代表曲と言えば、「ネヴァー・レッティング・ゴー」なのだが、これもオリジナルは、スティーヴン・ビショップだ。
もっとも、フィービも、ビショップも、1977年に出したアルバムにこの曲を収録しているので、フィービに提供した曲を、ビショップも自身のアルバムで歌っているということかもしれない。
今回聴きかえしてみて気が付いたのは、ビートルズ関係の曲が2曲入っていることだ。これらもヒットしたらしい。
まず、ビートルズ・ナンバーの「ドント・レット・ミー・ダウン」。これは実質的には、ジョンの曲。そして、ポール・マッカートニーのファーストアルバムから「エヴリ・ナイト」。
フィービ・スノウは、独特の声質とビブラートで、癖のある歌い方をする。ソウルやブルースを歌うというイメージだったので、この選曲は面白いと思った。
どちらの曲も、フィービ独特の節回しで、オリジナル曲のように聞こえる。特に「エヴリ・ナイト」は、ポールの甘い声でなく、フィービの癖のあるビブラートで歌われると、改めていい曲だと感じた。

知人の話だと、ジャズのズタンダード・ナンバーで「ネヴァー・レット・ミー・ゴー」というのがあるそうだ。不意勉強で、ぼくは知らなかったが。
村上春樹がカズオ・イシグロにあげたジャズのコンピレーション・アルバムの中に、「ネヴァー・レット・ミー・ゴー」が入っていたという。イシグロはこのタイトルを気に入って、小説のタイトルにしたとか。そう知人が話していた。
たぶん、こちらが正しい連想の仕方なのだろう。
しかし、「ネヴァー・レティング・ゴー」を思い出したおかげで、フィービ・スノウの良さを再認識したのだから、これはこれでよかったんじゃないかな。

2015/05/20 21:00 | 音楽COMMENT(0)  TOP

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