リンゴは好きですか



2017年2月16日付の読売新聞38面に「変わる授業風景」という連載記事があり、小学校での英語教育の取り組みについて紹介していた。「英語『読み書き』少しずつ」というのが大見出し。中見出しは横書きで「文法 小5のつまずき防ぐ」となっている。小学校でも5、6年生から読み書きや過去形などの文法事項を教えることになった。英語嫌いにならないように工夫して指導しているといった内容だ。
書き出しは、埼玉県のある小学校での5年生のクラスで、次のような英文を提示したら、子供たちは読めずに戸惑っていたというもの。
で、その英文がこちら。この記事は、この英文の引用から始まる。
She likes apple.
いわゆる3人称単数現在形のsを教えたいようだが、それ以前に冠詞の理解が出来ていない。中学生でもこの間違いには気が付くのではないか。
(ネットで検索すると、I like an apple. とI like the apple.とI like apples.の違いについて、的外れな解説をしているものがけっこうある。)

これは読売の単なる誤植であってほしいが、もしこの英文を子供たちに教えているとしたら、何をかいわんやである。
子供たちがつまずく前に、先生がつまずいている。

もっとも、学校に派遣されているALTの若いネイティブ・スピーカーが、discuss about~ と言えると言ったので困ったという話を、知り合いの高校の先生から聞いたことがある。
discussは他動詞の用法しかなく、discuss~といきなり目的語を付ける。前置詞は不要なのだ。このdiscussの用法を問う4択問題などが、よく高校生用の問題集に載っている。こんなネイティブから教わったのでは、英語が得意な高校生は混乱するだろう。
日本人でも、ネイティブでも、きちんと訓練を受けた先生に教えていただきたいものだ。研修を受けたくらいで英語が出来るようになるなら、学生時代に誰も英語で苦労しやしない。文科省の役人は英語をナメているんじゃないか。
「アドバイス」の時のように、意見を述べるとウケが悪いのだが、あえて書かせていただいた。

2017/02/17 13:06 | 語学COMMENT(0)  TOP

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