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軽みと余裕



表題作「トロムソコラージュ」は、ノルウェーの町トロムソを景色の断片、心象風景をコラージュしたもの。見開きの右ページには、谷川自身がトロムソで撮った写真が入っている。ユーモアも交えて自由に言葉を操る詩もいいが、写真も上手い。
 どの詩も従来の谷川の詩としては長く、ストーリー性がある。
 ゆえに読みやすい。「ほぼ日刊イトイ新聞」に載った「問う男」のドタバタが面白い。こういう詩は今までになかったんじゃないか。
 臨死体験をユーモラスに描いた「臨死船」も面白い。
最後の「この織物」の書き出しは最高。
 「詩人の墓」を除いて、2006年か、2007年に書かれた詩。
 題材も書き方も自由自在だ。「軽み」とユーモア、そして余裕がある。
 上手いとはいえ、初期の頃はやや生硬な表現もあったが、『トロムソコラージュ』の詩は技術的にも素晴らしい。と言っても、素人が歌を聴いて、専門的なことは具体的には指摘できなくても、この歌手はボーカル・テクニックがあると感じるという程度のことだが。

2018/02/10 16:19 | 本の紹介COMMENT(0)  TOP

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