文系の科目で科学的?



『現代フランス広文典』は、従来の英文法の参考書などと同じように、品詞ごとに説いている。これが意外なのだが、フランス語の文法書は、品詞ではなく、動詞を中心に説いていたりしているものが多く、このように、文型から始まって、品詞ごとに解説しているものはほとんど見当たらない。

京都大学フランス語教室の『実習フランス語教程』のように、主な動詞を柱にして文法を解説していると、関係代名詞の用法とか、代名詞の用法とかを探しにくい。
雑誌か何かで『実習フランス語教程』がいいと勧めていたので、ずいぶん前に買ったのだが、使いにくくてあまり活用できていない。こういう記述法が最新の、「科学的」なものなのかもしれないが、不便この上なかった。

『現代フランス広文典』は、「まえがき」で、「品詞別の章立ては、科学的な見地からしばしば批判されますが、われわれ日本人が外国語の文法を学ぶときに便利であり有効なやり方であることは否めません」と書いている。その通りだと思う。

そもそも文科系の学問で科学的と言ってもたかが知れている。
酸素と水素が化合すると水が出来る。中学生が理科の時間に実験しても、大学で化学の先生が実験しても、条件さえそろえば同じ結果が得られる。こういうのが科学的のいうのではないのか。
こういう意見に対しては、人文科学の立場から、おそらくもうすでに答えが用意されているのかもしれないが、少なくともぼくは「科学的」という言葉をごく狭い意味で使いたい。

一般向けの文法書は、科学的かどうかよりも、フランス語が覚えやすく、理解しやすい工夫をしてほしいと思う。
科学的かどうかなんてことは、一般の読者にはどうでもいいことだ。

2016/04/28 10:41 | 語学COMMENT(0)  TOP

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