血脈



佐藤愛子の『血脈』がやっと読み終わった。長かった。1冊600ページを超える文庫本が3冊。全部で2000ページ近いだろう。最近はこれくらい長くないと本を読んだ気がしない。ぼくは長編好きになってきている。
 
佐藤家の人々は、世間でいういわゆる普通の人はいない。ほとんどの息子たちが働かない、酒に女に、喧嘩とやりたい放題。
 しかし、最後まで読み通すと、愛子も言っているが、いい人生とか、悪い人生とか、一概には言えないのではないかという感慨が湧いて来る。人はただ生きて、死ぬだけだ、と言えなくもない。
 祭りの後のような読後感。半年くらい付き合ってきた佐藤家の人々ともお別れだ。ちょっとさびしいような気もする。

佐藤愛子は「あとがき」で暴露小説と批判されることを心配している。
これを読むと、サトウハチローのイメージが全く変わるから。
しかし、ぼくはそうは思わない。サトウハチローがどんな人であっても、作品と人柄は別物なのだ。
むしろ包み隠さず、率直に書いているので、『血脈』は成功していると思う。

2016/06/06 12:13 | エッセイCOMMENT(2)  TOP

コメント

Re: タイトルなし

コメントありがとうございます。
ゆったり時間が流れるのがいいですね、長編は。
チボー家、魔の山、プルーストなど、古典にも挑戦したいと思っています。

No:10 2016/06/08 16:00 | desultory #- URL [ 編集 ]

人生は、深くて暗くて、明るく,不可解! 人生に関して私たちができるのはひたすらに生きるということだけじゃないかな。(死はあちらからやってくるので。)血脈とはあまり関係のないコメントでごめんなさい。しかし二千ページですか...えらい!

No:9 2016/06/07 23:46 | keity #- URL [ 編集 ]

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