言葉、言葉、言葉、!



「虫めづる姫君」ならぬ、「フランス語をめづるおじさん」だ。
言葉にこれほどまで偏している人がいるとは。
世界は広い。
まさにぼく好みの本。

幼児の時、最初に(間違って)覚えたフランス語から始まって、アルファベについての想い出、アルファベと綴り字から聯想するものについて何ページにもわたって語る。その後もずっと、言葉とのかかわりから人生を振り返る。これはもう、マニアックという言葉を超えている。ここまでやると爽快だ。ジョイスの向こうを張るね。
ぼくには、こっちの方が面白いが。
ジョイスはペダントリーが過ぎる。

原作が出たのは1948年と古いが、翻訳するのが難しく、陽の目を見なかったらしい。訳者の岡谷公二によると、レリスのこの作品は、プルーストに匹敵するという。
フランスでは評価が高いようだ。
翻訳するに当たってはかなり苦労があったと思う。とてもよく出来た翻訳だ。
フランス語の綴り字や正書法に関してある程度知っていると、さらに面白く読めるだろう。

2018/03/31 22:23 | 本の紹介COMMENT(2)  TOP

コメント

Re: タイトルなし

そうなんですね。ぼくは初めて聞く名前です。
ペダントリーというか、とにかく言葉にこだわりますね。
アルファベだけでなく、アクサン・シルコンフレックスとか、トレマとか、綴りが似ていて発音が異なる単語とか、一つ一つの言葉をめでている感じに共感します。
この第1部だけは以前から翻訳があったようですが、今回第4部まですべて翻訳が出ました。

No:63 2018/04/02 21:28 | desultory #- URL [ 編集 ]

ミシェル・レリスですか...懐かしいなぁ 読んだことはないけれど、フランス文学青年の大学の先輩たちからよく聞いた名前です。大学紛争のちょっと後で、まだペダントリーが尊敬されていた頃です。

No:62 2018/04/02 19:19 | Keity** #- URL [ 編集 ]

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