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“こてこて”のイギリス



今月のクリスティ・プロジェクトは、この1冊。

『牧師館の殺人』はミス・マープル物の最初の長編である。
犯人の設定がポアロ物の長編第1作『スタイルズ荘の怪事件』と同工異曲だ。『牧師館の殺人』という作品そのものは面白いけど、ちょっと似すぎている気もする。
解説によると、クリスティーはマープル物を続ける気はなく、2作目を書いたのは、『牧師館の殺人』から10年以上たってからだという。
シリーズ化するつもりがなかったので、手を抜いたのか。

いかにもイギリスらしい村に、いかにもイギリスらしい人々が住んでいる。
退役軍人に考古学者、牧師に牧師補、医者、そして詮索好きの老嬢たち。もちろん若者と若い娘もいる。
これらの人々の言動を描くのがクリスティーの眼目でもあるのだろう。
いや、こうしたイギリス的な人々は、クリスティーにとっては当たり前のキャラクターだったのかもしれない。だから最初は1作でやめた?
ぼくたち読者がイギリス的で面白いと言い出したので、クリスティーは続編を書き続けたのかもね。
マープル物では、濃厚なイギリスらしさが堪能できる。
ぼくのようなイギリスびいきには、たまらない。

2018/11/07 18:22 | 本の紹介COMMENT(0)  TOP

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